旗手怜央が悔しくも見届けたカタールW杯。「個の力を発揮していた三笘薫の存在は目を引くものがあった」 (3ページ目)

  • text by Harada Daisuke
  • photo by Getty Images

【自分のストロングは何か】

 アルゼンチン代表の優勝で幕を閉じたW杯は、トーナメントが進めば進むほど、化け物たちの集まりになっていった。

 日本代表のなかで、個の力を発揮していた薫の存在は目を引くものがあった。彼もまた、彰悟さんと同じく、川崎フロンターレ時代から食事に気をつかい、武器であるドリブルに磨きをかけるべく、努力している姿を間近で見ていた。その彼の特徴を、さらに引き出し、活かしていくためにも、強烈な個の集団にならなければいけないと、アルゼンチン対フランスの決勝を見て、思った。

 薫がW杯という舞台で強烈な個を発揮するのを見て、さまざまなポジションでプレーすることができる自分のストロングとは何かを改めて考えた。

 その答えに自分自身も気づいてはいたが、さらなる確信を得るために、僕はセルティックの監督であるボス、アンジェ(・ポステコグルー)さんの部屋をノックした。

(後編「監督とも確認したこれからの課題」>>)

旗手怜央 
はたて・れお/1997年11月21日生まれ。三重県鈴鹿市出身。静岡学園高校、順天堂大学を経て、2020年に川崎フロンターレ入り。FWから中盤、サイドバックも務めるなど幅広い活躍でチームのリーグ2連覇に貢献。2021年シーズンはJリーグベストイレブンに選ばれた。またU-24日本代表として東京オリンピックにも出場。2021年12月31日にセルティックFC移籍を発表。2022年1月より、活躍の場をスコットランドに移して奮闘中。3月29日のカタールW杯アジア最終予選ベトナム戦で、A代表デビューも果たした。

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