ドイツ代表、低迷期からの脱出。自国開催W杯を機に攻撃サッカーへ舵をきる (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 赤木真二●写真 photo by Akagi Shinji

 2010年南アフリカ大会も、ドイツは優勝したスペインに敗れている。ダーバンで行なわれた準決勝。スコアは2年前と同じく0-1だった。

 スペインはその2年後のユーロ(ウクライナ、ポーランド共催)も制し、国際大会3連覇を果たす。ドイツはワルシャワで行なわれた準決勝でイタリアに敗れ、涙を飲んだが、その姿は王者スペインの陰で、虎視眈々と世界ナンバーワンに躍り出る機会を狙っているように見えた。

 少なくとも「いいサッカーをしても勝たなければ意味がない」と言い出すようなスタイルから、ドイツは完全に脱却していた。続く2014年ブラジルW杯で通算4回目の優勝を飾ったドイツは、まさしく「いいサッカーをして勝った」。
(つづく)

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る