久保建英には何が足りないのか。レアル・マドリードには完敗、レンタルバックへ求められること (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

 だからこそ、久保にはまず、16位と降格圏(18~20位が降格)に近づいてきたマジョルカを引き上げる仕事が求められる。開幕前から指摘していることだが、「マジョルカ1部残留」こそ、レアル・マドリードにレンタルバックするひとつの条件になるだろう。マジョルカが生き残るには、他に有力選手が乏しいなかで、久保がゴールに結びつくプレーを増やさなければならないからだ。

 レアル・マドリード戦の久保は、左サイドでのプレーでやや窮屈そうだった。左では縦へのウィング的プレーが基本。右サイドから左足でこねながら真ん中に入って、たくさんの選択肢の中でのプレーを得意としているだけに、攻撃は限定的だった。

 しかし白いユニフォームを着るには、何のエクスキューズも通用しない。運の悪さすら、「王者にふさわしくない」と嫌われる。たとえ無理筋に近い任務でも、やり遂げられるかどうか。

 リーガ・エスパニョーラは残り10試合、ワールドカップイヤーに久保は挑む。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る