日本代表はゼロ。CL決勝トーナメントの舞台に立った選手が最も多い国は?

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reuters/AFLO

 チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第2戦の第2週。マンチェスター・ユナイテッド対アトレティコ・マドリード、アヤックス対ベンフィカ、リール対チェルシー、ユベントス対ビジャレアルの4試合のなかで、順当な勝利を収めたチームは、チェルシーだけだった。

 他の3試合は、前評判が低かったチーム(アトレティコ、ベンフィカ、ビジャレアル)が勝利を収め、ベスト8に進出することになった。

 思わぬ大差となったのは、第1戦を1-1で折り返したユベントス対ビジャレアルだった。第2戦はビジャレアルが0-3(合計スコア1-4)でユベントスを撃破した。といっても、試合を60対40の関係で押し気味に進めていたのはホームのユベントス。支配率、決定機の数で上回った。だが、ゴールが決まりそうな気配は最後まで漂わなかった。

 そのほぼすべてがビジャレアルのゴールに正面から向かっていったことと深い関係がある。ビジャレアルのGKヘロニモ・ルジは、ユベントスFW、ドュサン・ブラホビッチ、アルバロ・モラタらが放ったシュートに、その少し前のタイミングで身構えることができていた。

 サイド攻撃はサイドハーフにより単独攻撃だけで、クロスはプラスの角度のボールばかり。センターバック(CB)やGKが難しい対応を迫られるマイナスの折り返しは、ほぼゼロだった。ユベントスは攻めあぐんだわけではない。試合を優勢に進めていた。しかし、ビジャレアルを慌てさせることができなかった。

 正直な攻撃をくり返しているうちに、後半の半分が経過。強者ユベントスにとって嫌な展開になっていた。そのタイミングで登場したのが、ジェラール・モレノ。故障明けでベンチスタートとなったビジャレアルのエースが後半29分にピッチに現れると、流れは一変。その4分後に先制点を奪うと、後半40分、さらにアディショナルタイムにも得点を加え、0-3とした。

前評判の高かったユベントスを下したビジャレアルのジェラール・モレノ前評判の高かったユベントスを下したビジャレアルのジェラール・モレノこの記事に関連する写真を見る ユベントスは3年連続でベスト16に終わった。準優勝した2014-15シーズン、2016-17シーズン当時の勢いはもはや失われている。

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