2022.03.15

久保建英には何が足りないのか。レアル・マドリードには完敗、レンタルバックへ求められること

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

 レアル・マドリード戦に、マジョルカは本拠地ソン・モイスで0-3と完敗した。チーム力の差は歴然としていた。

 先発して78分間プレーした久保建英の出来は、決して悪くはなかった。得意とは言えない左サイドでの出場になったが、与えられた役割は果たしていた。決定機に至るチャンスの起点になったり、準備していたFKを左足で狙ったり、タイミングをずらす絶妙なアーリークロスを入れたりした。フェデリコ・バルベルデ、ルーカス・バスケスと2人のイエローカードも誘発。また、守備でも堅実に門を閉ざしていた。

 では、久保はレアル・マドリードのパス保有選手としての実力は示したと言えるか。レアル・マドリードの選手として迎えられるには、まだ必要なことがあるのだ。

レアル・マドリード戦に先発、後半33分までプレーした久保建英(マジョルカ)レアル・マドリード戦に先発、後半33分までプレーした久保建英(マジョルカ) この記事に関連する写真を見る 「左サイドは(久保が)現れたり、消えたりしていたが、試合を決することはできなかった」

 スペイン大手スポーツ紙『アス』の久保に対する寸評は、過不足なく的確だった。

 久保はレアル・マドリード陣営から間違いなく警戒され、厳しいチャージを受けていた。それは好選手の証拠と言えるだろう。鋭いボールの持ち出しやスモールスペースでの判断のよさなど、どれも脅威だった。

 後半には自陣からカウンターを発動させ、ヴェダット・ムリキとのコンビネーションで完全に抜け出したところで、久保はL・バスケスに背後から倒された。歴戦のスペイン代表戦士より一歩前に出て、窮地に追い込んでいた。後半途中、L・バスケスはダニエル・カルバハルと交代で下がっているわけで、「局面での優勢勝ち」がこの瞬間、成立したとも言える。

 この点でも久保のプレーは及第点だった。

 しかし、久保に求められるのは、圧倒的な不利でもチームを勝たせる、あるいは負けさせない、超人的仕事である。それをやってのけてこそ、レアル・マドリードのようなビッグクラブの一員として迎えられる。「警戒すべき選手」から「恐るべき選手」に変身できるか。「チームの勝敗を決するようなリーダーシップ」と言い換えてもいいだろう。