ベンゼマとエムバペのホットラインは激アツ。フランスの攻撃力はW杯優勝時より上 (4ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
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 長いトーナメントを勝ち抜くためには、グループリーグ3戦目でスタメンを大幅に入れ替えるのが常套手段である。実際、デシャン監督も優勝したロシアW杯、地元開催で準優勝した前回のユーロ2016、あるいは準々決勝で敗退した2014年ブラジルW杯で、その"勝利の方程式"を実行した過去がある。ただし、その3大会ではいずれも2連勝スタートで勝ち点6を獲得し、グループ突破を決めて3戦目を迎えている。

 今回はそのシナリオが崩れてしまい、手もとの勝ち点は4ポイントにすぎない。仮にポルトガルを破ったドイツが3戦目のハンガリー戦に勝ち、フランスがポルトガルに敗れた場合は、フランスは首位から3位に転落してしまう。もちろん、4ポイントあれば3位通過する可能性は極めて高いが、そうなると、決勝トーナメント1回戦から強豪と対戦することがほぼ確実となる。

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 それでも、デシャン監督がポルトガル戦でローテーションを採用する可能性は十分にあるだろう。なぜならフランスのサブメンバーには、ハンガリー戦で途中出場した4人以外にも、DFクレマン・ラングレ(バルセロナ)、DFジュール・クンデ(セビージャ)、MFムサ・シソコ(トッテナム)、MFキングスレイ・コマン(バイエルン)など、レギュラー陣と遜色ない仕事をする優秀なタレントが数多く控えているからだ。

 果たして、デシャン監督は"勝利の方程式"を貫いたうえで、結果を残すことができるのか。現役時代に自身が達成したW杯(1998年)とユーロ(2000年)の連続優勝の偉業を監督として再現できれば、もちろん史上初の快挙になる。

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