2021.06.21

フランスまさかのドローでF組大混戦に。ユーロで接戦の好試合が続くわけ

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reuters/AFLO

 ユーロ2020。出場24カ国が6グループに分かれてベスト16の座を争うグループリーグは、それぞれ2試合を消化した。

 混戦である。2戦2勝で突破を確実にしたのはイタリア、ベルギー、オランダ。一方、脱落(グループリーグ最下位)が決まったのは北マケドニアのみだ。残る12の椅子を巡る争いは、3戦目にもつれ込むことになった(決勝トーナメント進出は各組2位までと、3位6チームのうち成績上位の4チーム)。

 前回2016年大会の覇者のポルトガル。2018年ロシアW杯覇者のフランス。2014年ブラジルW杯覇者のドイツ。それにハンガリーを加えた4チームで争われているF組も、当初の予想どおり、目の離せない展開になっている。

ハンガリーに引き分け、決勝トーナメント進出を決めることができなかったフランスのキリアン・エムパベハンガリーに引き分け、決勝トーナメント進出を決めることができなかったフランスのキリアン・エムパベ この記事に関連する写真を見る  ドイツは初戦でフランスに0-1と敗れるも、第2戦はポルトガルに4-2で勝利。フランスはドイツに勝利するも、ハンガリーに1-1で引き分け。ポルトガルは初戦でハンガリーに3-0と大勝したものの、ドイツに2点差負けを喫した。この結果、1位フランス(勝ち点4)、2位ドイツ(3)、3位ポルトガル(3)、4位ハンガリー(1)の順で推移している。

 ユーロを含むUEFA主催の試合では、グループリーグで勝ち点が並んだとき、優劣の優先順位は得失点差ではなく、当該チームの直接対決の結果になる。したがって同じ勝ち点3で並ぶF組のドイツとポルトガルの関係では、ドイツが勝ることになる。最終的にフランスとドイツが同じ勝ち点で並べば、フランスが上に来ることになるが、このレギュレーションに基づくと、若干優位に見えるのは、最終戦にハンガリーとの対戦を控えているドイツだろう。

 しかもドイツ対ハンガリーの会場はミュンヘンだ。ドイツがそこでプレッシャーに襲われる可能性より、地元ファンの声援に勇気づけられる可能性のほうが高いと考えるのが自然だ。コロナ禍での戦いにおいてはなおさらだ。ホーム側の有利は顕著になる。

 ドイツがポルトガルに4-2で打ち勝った一戦はやはりミュンヘンで行なわれたが、ドイツにホームの利を感じずにはいられない試合だった。