松井大輔が見たベトナムサッカー事情。実はベテランにとって厳しい環境 (5ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • サイゴンFC●写真提供 photo by Saigon FC

 2試合目の出番となった第3節。再びトップ下に入った松井は頻繁にボランチの位置に下がってボールを受ける工夫を見せ、さっそくチームはDFラインからボールをつなぐサッカーに変化を見せ始めていた。しかも加入後、松井が出場した試合は2戦2勝。サッカーの伝道師役を担うベテランが持つ引き出しの多さは伊達ではなかった、ということか。

 では、ベトナムでサッカー選手としての充実感を取り戻した男は、果たして自分の未来をどのように見据えているのか。話は、プロキャリアの終焉が近づくベテランの本音に移っていった。

(後編につづく)

【profile】
松井大輔(まつい・だいすけ)
1981年5月11日生まれ、京都府京都市出身。2000年、鹿児島実業高から京都パープルサンガに入団。2004年からル・マン→サンテティエンヌ→グルノーブル(以上フランス)→トム・トムスク(ロシア)→ディジョン(フランス)→スラヴィア・ソフィア(ブルガリア)→レヒア・グダニスク(ポーランド)と海外クラブを渡り歩いたのち、2014年にジュビロ磐田に加入。2017年にオードラ・オポーレ(ポーランド)に移籍後、2018年から2020年まで横浜FCに在籍し、2021年からサイゴンFC(ベトナム)の一員となる。

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