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本田圭佑のファンへの熱いメッセージが
空回りに終わった残念な理由 (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 しかし、この盛り上がりはその1日だけで終わってしまった。翌日には、皆の興味はもう別のところに向かってしまった。とにもかくにも、タイミングが悪かった。

 本田がツイートしたのが11月6日の夕方。その前々日の4日、ボタフォゴはコパ・ド・ブラジルに敗退しており、2日後の8日には次のリーグ戦、バイーア戦が迫っていた。この試合を落としたなら、ボタフォゴは完全に降格圏内に入るという状況だった。そして実際にボタフォゴはその試合を落としてしまった。

 サポーターには不甲斐なさすぎるチームに対する怒りしかなく、本田の再建案は忘れ去られてしまったのだ。

 実際、ボタフォゴは今、がけっぷちに立たされている。

◆「ロナウジーニョはいま...」>>

 10月の末、就任から1カ月もしないうちにブルーノ・ラザローニ監督が解任され、その後しばらくは、監督ライセンスも持たないGKコーチがチームを率いていた。ブラジル内外の8人以上の監督に打診したが、ことごとく断られた。

 ようやく引き受けてくれたのがラモン・ディアス。ヨーロッパや日本でもプレーした元アルゼンチン代表のスターだ。失業中だったこともあるが、何よりブラジルサッカーの大ファンであるということで、このオファーを受けたらしい。今シーズンのボタフォゴの監督はディアスで4人目。これほど多く監督の首をすげ替えているのは、セリエA(1部)ではボタフォゴだけである。
 
 ディアスは息子を含む4人のスタッフを連れてくるという条件でボタフォゴにやってきた。しかし就任すぐに喉の手術が必要なことが分かり、初ベンチのはずだった11月17日のブラガンチーノ戦では、息子のエミリアーノ・ディアスが指揮を執った。

 この試合でボタフォゴはまるで子供のようなミスを繰り返し、1-2で敗れた。リードしていたのに結果的に負けたのは今年に入って7度目である。そして順位はついに20チーム中19位となってしまった。

 ブラジルの州立大学の統計によると、現在ボタフォゴのセリエB落ちの可能性は58%。直近のリーグ戦でボタフォゴは2連敗しているが、次節、22日のフォルタレーザ戦を落としてしまうと本当につらいことになる。

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