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再開したブンデスリーガをファンは
どう見たか。「花火でなく、火花」 (3ページ目)

  • 龍フェルケル●文、撮影 text&photo by Ryu Voelkel

 そうしたスタジアム独特の雰囲気を伝えるためだろう、中継局「スカイ・スポーツ」のチャンネルでは、副音声でスタンドから生じる音を聞くことができる。しかし今回、それを付ける気にはならなかった。スタジアムに観客がまったくいないという事実は、どうやっても変わらないからだ。

 サッカーファンのナディダイ氏はドルトムント対シャルケのルールダービーをテレビ観戦しながら、同様のことを感じていた。

「ダービーを盛り上げるのはファンの存在だ。スタジアムを包む雰囲気こそサッカーの醍醐味であり、それがないと"ただの試合"に成り下がる。期待していたブンデスリーガ再開は"豪快な花火"ではなく、"火花"で始まった」

 無観客という特殊な条件は、選手にも影響を与えた。ジャーナリストのムサ・オクォンガ氏はこう語る。

「前半は、選手たちが抑え気味にプレーしている姿が目にとまった。やはり、コロナウイルスの感染が頭をよぎっていたと思う。しかし、後半は異様な環境にも慣れてきたのだろう。皆、いつもどおり熱のこもったプレーをするようになった」

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