欧州サッカークラブ経営破綻の危機。
Jリーグも対岸の火事ではない (2ページ目)
また、最も大きな経済規模を誇るプレミアリーグは、約12億5000万ユーロ(約1470億円)という莫大な損失を被ると予測。そのような事態に陥れば、クラーク会長が語るように、多くのクラブが消滅の危機に立たされることは避けられそうにない。
そこで、その最悪のシナリオを回避するために、当事者であるリーグ、クラブ、選手たちはお互いが痛みを分かち合うことで、この苦境を乗り切ろうと動き始めている。そのひとつとして、現在注目の的となっているのが、選手の給与削減交渉だ。
積極的に動いたのは、ドイツのブンデスリーガ勢だった。
先陣を切るように、ボルシア・メンヘングラードバッハの選手たちが給与の一部を放棄することをクラブ側に提案。それに賛同したコーチ陣も含め、高給取りの現場の人間が身を削ることによって、クラブ財政の負担軽減に協力した。
すると、ブレーメン、シャルケ、ドルトムント、バイエルンもそれに続く。たとえばバイエルンでは、選手とコーチングスタッフが20%の給与カットに合意した。
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