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メッシのアルゼンチンは問題山積。
マラドーナも「トンガに負ける」と苦言 (3ページ目)

  • セルヒオ・レビンスキー●文 text by Sergio Levinsky
  • 井川洋一●翻訳 translation by Igawa Yoichi

 そして、協会のセサル・メノッティSDが会長のクラウディオ・タピアを強く批判しており、アルゼンチン代表の周囲に新たな混乱が生じている。

 それでも、カタール戦で首の皮がつながったチームには光明もある。インテルに所属する21歳のFWマルティネスは、現チームでもっとも調子が良さそうに見え、メッシとアグエロと彼を組ませるのが前線のベストチョイスと思える。カタール戦に途中出場し、今大会に初出場したディバラは、アグエロの2点目をお膳立てしたように、状態は良さそうだ。攻撃の切り札として期待できる。

 準々決勝の相手はベネズエラで、そこを勝ち上がれば、ブラジルとの準決勝になる可能性が高い。経験の少ない指揮官、連携不足、不安定なディフェンス......。クエスチョンマークはいくつもあるが、今のアルゼンチン代表は予想のつきにくいチームでもある。高い潜在能力が爆発すれば、どんな相手にでも勝てるが、機能しなければ──こちらの可能性の方が高い──、どこに不覚をとっても不思議ではない。そう、ディエゴ・マラドーナが「トンガに負けてもおかしくない」と言ったように。

 カタール戦後、メッシは「これでひと息つける。自信も取り戻した。決勝トーナメントでは、これまでのようなミスは許されない。ただし相手も勝利しなければならないので、守備一辺倒のチームはなくなるだろう。ここからは、オール・オア・ナッシングだ」と語っている。

 予想のできないアルゼンチンの行く末はいかに。

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