実績は久保建英より上。東京五輪にやって来る欧州の若きスターとは?
おそらく日本では現在、サッカーファンの視線が南米に注がれているはずだが、ヨーロッパでは他の大陸に先駆け、早くも"東京五輪最終予選"がスタートしている。
五輪予選と言っても、ヨーロッパではワールドカップやユーロとは違い、それ専用の予選が行なわれるわけではない。現地時間6月16日に開幕したU-21ヨーロッパ選手権が、五輪予選を兼ねている。
今大会には、予選を勝ち上がった11カ国に、開催国のイタリアを加えた12カ国が出場。以下のように、4カ国ずつの3組に分かれてグループリーグを戦い、各組1位の3カ国と、各組2位のなかで成績上位の1カ国が準決勝に進出する。
◆グループA
イタリア、スペイン、ベルギー、ポーランド
◆グループB
ドイツ、オーストリア、セルビア、デンマーク
◆グループC
イングランド、フランス、クロアチア、ルーマニア
東京五輪でヨーロッパに割り当てられた出場枠は「4」。つまり、準決勝に進出した4カ国が出場権を獲得する。
大会名称のうえでは、U-21とは言うものの、それは2年前から予選が始まっているためで、現在行なわれている本大会の出場資格は1996年生まれ以降、いわばU-23。ヨーロッパにおける五輪年代のチャンピオンを決める大会と考えていいだろう。
五輪のサッカー競技が23歳以下の世界大会となった1992年バルセロナ五輪以降、この年代で強さを発揮しているのは、イタリア、スペイン、ドイツ。逆に実力がありながら、なかなかタイトルに手が届かないのが、フランスだ。
この4カ国に、近年育成年代で目覚ましい成果を残しているイングランドを加えた5カ国が、優勝争いの中心になるだろう。当然、4年前のこの大会を制し、リオデジャネイロ五輪では日本とも対戦したスウェーデンのように、意外な伏兵が台頭する可能性もある。
ちなみに、日本は五輪本番で、不思議とこの大会のチャンピオンと縁があり、リオ五輪のスウェーデンのほか、アテネ五輪(2004年)ではイタリアと、北京五輪(2008年)ではオランダと、いずれもグループリーグで対戦している。
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