2019.01.20

板倉滉のマンC移籍を考察。
レンタル先がフローニンゲンなのは好材料

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 2019年冬、日本の若手Jリーガーが次々とヨーロッパに旅立った。

 柏レイソルのDF中山雄太(21歳)がオランダのズヴォレに、同じく柏のMF安西海斗(20歳)がポルトガルのブラガに、そして川崎フロンターレのDF板倉滉(21歳)はイングランドのマンチェスター・シティにそれぞれ完全移籍。以前にも同じようなケースはあったものの、同じ移籍期間に同年代の若手3人が一気にヨーロッパへ流出したことは過去になかったと記憶する。

昨年はレンタル移籍先のベガルタ仙台でプレーしていた板倉滉 そのなかでも板倉の移籍先は、近年世界屈指のビッグクラブへと成長を遂げた強豪マンチェスター・Cである。就労ビザ取得の規定を満たしていないため、当面は堂安律がプレーするオランダのフローニンゲンにレンタル移籍(2020年夏まで)することが発表されているが、現プレミアチャンピオンが100万ポンド(約1億4000万円)を支払って日本の若手DFを獲得したこと自体が、ある意味で画期的と言えるだろう。

 昨シーズンはレンタル先のベガルタ仙台でプレーした板倉は、センターバックを主戦場とする一方で、守備的ミッドフィルダーでもプレーするなど、技術とセンスを兼ね備えた大型ディフェンダーだ。おそらく、去年のアジアU-23選手権やアジア大会という国際舞台でのパフォーマンスも評価されたうえでの移籍だと思われる。

 一方、獲得した側のマンチェスター・Cは、近年は将来有望な若手選手に積極的な投資を続け、自国およびEU圏内はもちろん、南米を筆頭とする世界のあらゆる地域にスカウト網を伸ばし、”ダイヤの原石”を囲い込んでいる。

 マンチェスター・Cをはじめ、スペインのジローナ、アメリカのニューヨーク・シティFC、オーストラリアのメルボルン・シティという4つのクラブに出資し、日本では法人を設立している「シティ・フットボール・グループ」が、それを後押しする。