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ジダンも笑顔。「ダメかも」と言われた
レアルがCLでパリSGを粉砕 (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

 そんな批判を吹き飛ばすように、アセンシオはわずか11分の出場で2アシストを決めてチームを勝利へと導き、力のある選手がベンチにいることを証明してみせたのだ。

 パリSGに勝利したことで、何よりもチームに笑顔が戻ってきた。ミックスゾーンに向かうOBのロベルト・カルロスまでもが笑顔を見せて、警備員たちの記念撮影の求めにも快く応じていた。

 ジダンも笑顔だった。ここ最近の記者会見で見せていた、取り繕ったような笑顔ではなく、心からの笑顔がこの日はあった。この試合がまだホームアンドアウェーの第1戦にすぎないことを十分に承知していながらも、何度となく「今日の試合に満足している」とフランス人監督は顔をほころばせた。

「このチームに疑いを抱くことは、自分たち記者の過ちなのか?」

 記者会見の最後に、地元記者からジダンに向けて、そんな反省とも賞賛ともとれる質問が飛んだ。

 この試合に関していえば、レアル・マドリードに疑いを抱くことは過ちだろう。だが、今シーズンのレアルが疑いを抱かれてもおかしくない結果を残してきたのは確かだ。だからこそ、人々の疑いを晴らすような偉大なチームであることを証明しなければならない。

 それは唯一残されたチャンピオンズリーグで、王者にふさわしい戦いを見せていくことにほかならない。


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