さらば、サムライ。長友佑都にインテル選手&番記者が惜別メッセージ (2ページ目)

  • マッテオ・ブレーガ●文 text by Matteo Brega 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

スパレッティ 残念だが、プレーさせるとの確約は、私にはできない。他の選手同様、体調と対戦チームによって毎試合、決定していくつもりだ。

 それはクレバーな、ものの分かった2人の男の腹を割った話し合いだった。かくして長友は代理人に、彼の望みをかなえてくれるような新しいチームを探すよう依頼した。

 候補はすぐに、それも複数、見つかった。まずはスペインのベティス。だが、ベティスとの話し合いはなかなかスタートしなかった。それからトルコの2つの名門チーム、イスタンブールを本拠地とするフェネルバフチェとガラタサライが名乗りを上げた。特にフェネルバフチェは最初から非常に積極的で、インテル側もレンタルの契約書を用意し始めていたほどだった。

 そこに急遽、ガラタサライが割り込んできて、狙いを定めて長友をさらっていった。今シーズンのガラタサライはレフトバックが悩みの種だった。本来のレギュラーだったハカン・バルタは今季まだ一度もプレーしていないし、彼のサブであるヤスミン・ラトヴレヴィッチも、周囲を納得させるようなプレーができないでいる。ガラタサライは4バックでプレーすることが多いが、そのとき左サイドで起用されるのは、もともとは右サイドバックのノルウェー人、マルティン・リネスだった。

 それにしても長友の移籍は、インテルの練習場、アッピアーノ・ジェンティーレに大きな空白感をもたらすだろう。チームメイトたちは心からの友情を込めて、彼に別れを告げた。特にキャプテン、マウロ・イカルディは万感の思いがあったようで、自身のインスタグラムに長友と抱き合う写真とこんなメッセージを載せた。

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