2018.02.02

「点の獲り方がわからない」久保裕也。
エゴ優先のチームでスランプに

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • 川森睦朗●撮影 photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 久保裕也の所属するゲントは、1月21日にウインターブレーク明けの初戦でロケレンを3-0で破ると、24日にアントワープと1-1で引き分け、28日には首位を独走するクラブ・ブルージュを2-0で倒した。

ゲントの久保裕也は現在、6試合連続でノーゴール ベルギーリーグの第24節を終えた時点で、ゲントは勝ち点39の4位。クラブ・ブルージュとの差は勝ち点18と、ゲントにとって彼らの背中はまだまだ遠い。

 それでも、3月から始まる「プレーオフ1(※)」では現行のレギュラーシーズンの勝ち点が半分になるため、ゲントは2位のシャルルロワ(勝ち点46)と3位のアンデルレヒト(勝ち点45)を射程圏内に捉えたと言えるだろう。

※プレーオフ1=レギュラーシーズンの1位から6位までの計6チームで行なわれるホーム&アウェーの総当たり戦。レギュラーシーズンでの勝ち点の半分が持ち点としてスタートし、プレーオフ1終了時にもっとも多い勝ち点のチームが優勝となる。

 10月半ばまで14位と極度の不振にあえいでいた「バッファローズ(ゲントのニックネーム)」にとって、ターニングポイントは10月14日のベフェレン戦(2-0でゲントの勝利)からイベス・ファンデルハーゲ監督が指揮を採り始めたことだった。

 前任のハイン・ファンハーゼブルック監督(現アンデルレヒト)は戦術・選手起用を毎試合のようにいじくるタイプだったが、ファンデルハーゲ監督はフォーメーション(4-2-3-1)も起用するメンバーもある程度固定し、それが功を奏している。

 久保に対するファンデルハーゲ監督の信頼は厚く、15試合連続してスタメンでピッチに送り出している。最初の2試合こそ右ウイングを任された久保だったが、その後はずっとトップ下としてプレー。このポジションには2014-2015シーズンに優勝したときのヒーローであるMFダニエル・ミリセビッチもいたが、久保との競争に敗れたことを理由に、この冬にメス(フランス)へのローン移籍を希望して去っていった。

 チームは好調。久保も毎試合、スタメンで出続けている。しかし、今年に入ってからの試合後、彼の表情は冴えない――。首位のクラブ・ブルージュを撃破し、チームメイトが高らかに凱歌をあげていても、「個人的には全然すっきりしないですよ」と苦笑いするのである。