スペイン2部の鈴木大輔は信じている。
「日本代表にはきっと入る」 (4ページ目)
「おまえたち日本人のメンタリティはリスペクトするよ。でも、監督に言われた指示を正直に守ろうとするな。まじめに没頭するのはいいことでもあるが、悪い部分もある」
その言葉は身に染み、鈴木はこう洩らしている。
「スペインに来て、自分が日本人だなぁとは思いますね。例えばビルドアップで、斜めにボールをつけるというトレーニングがあるじゃないですか。こっちの選手は必ずしも、その通りにやらない。違うプレーを選択し、"その方がいいと判断したから"と平然としている。でも自分の場合、言われた通りにボールをつけようとしてしまう。監督の言った通りにすることが、プレーの目的ではないんですよね」
鈴木は異国での戦いに揉まれ、着実に成長を遂げつつある。
11月5日、第13節のバジャドリード戦で、鈴木は先発に返り咲いた。敵地に乗り込んだ難しい試合で0-3と完封勝ちに貢献。それ以来、4試合連続先発出場を続けている。その道の先に日本代表、そしてW杯もきっとある。
◆記事前編「3億円のオファーを断り、スペイン2部で戦う理由」から読む>>
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