エイバル乾貴士、レアルに完敗も
新システムのFWとして新境地を開く (2ページ目)
攻撃を活性化する前線でリズムを作れる選手、仕掛けることができる選手がエイバルには欠けており、相手守備を剥がすことのできる力を持つ乾は、その条件を満たしている選手のひとりだと思われる。だが、欧州にきてからの乾はサイドを主戦場にしており、メンディリバルがこれまで一度も試したことないポジションで日本人を起用するかどうか、わからなかったのだ。
結果としてレアル戦、乾はシャルレスと2トップを組み、先発11人に名前を連ねた。チームが無得点で敗れただけに高評価を与えることはできないが、フル出場をしたことを考えると、メンディリバル監督も一定の評価を与えたと言えるだろう。
乾にはミスもあったが、前半から相手ディフェンダーに対して意欲的に勝負を仕掛けていき、後半には、精度は別としてチーム最多となる3本のシュートを放った。欧州王者のレアル・マドリードを相手に、怖じけることなくゴールを目指していた。その闘争心を象徴するように、58分には諦めることなくGKキコ・カシージャにプレッシャーをかけていたし、61分、結果としてカバーに入ったカゼミーロに奪い返されたものの、カゼミーロとダニ・セバージョスの2選手を抜き去るプレーを見せた。
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