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シュツットガルト浅野拓磨、
「ライバルの活躍を喜べない苦悩」を告白 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko 千葉格/アフロ●写真 photo by Itaru Chiba/AFLO

 若手として活躍していたサンフレッチェ広島時代や、昨季、新加入したシュツットガルトの2部時代は、無心に結果を追いかけていればよかった。だが、今は新加入選手の活躍を肌で感じながら結果を出さなくてはならない。ジャガーポーズと明るい笑顔がトレードマークの浅野だが、苦しさを感じているようだ。

 この日、シュツットガルトは90分に劇的な勝ち越しゴールが決まり、勝利をものにした。スタジアムは歓喜に沸き、ベンチもピッチ上も一体となって喜んでいるように見えた。

「終盤、なかなか流れがよくなかった中で、ワンチャンスを最後の最後でものにできてるというのは、チームとしてはすごくいい状況じゃないかなと思います」

 だが、続いて漏れてきた言葉は、浅野の複雑な心境を感じさせた。

「まあ、あの瞬間は素直にうれしかったですけど、喜びは自分はなかったかなと思います」

 それは自分の状況によるものなのか?

「そうですね。チームとしても勝利が一番ですし、そこにうれしさはありましたけど、素直に喜べてはいなかったかなと思います。それは当たり前のことだと思います。でも、チームが勝っているのに嬉しくないかと言われると、そうではないので......」

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