プレミアで最安値のチケット。
誰もがハダースフィールドを愛している (6ページ目)
ひとりが言った。「この10年ほどの間に、みんな町に帰ってきた。もう引退して、時間もたっぷりある」
ディーン・ホイル会長が99ポンド(約1万4000円)のシーズンチケットを売り出したことも、彼らの再会を後押しした。ファン歴の長い彼らは、今季プレミアリーグで戦うハダースフィールドをこの価格で見るはずだ。ここ数十年間のイングランドのトップリーグでは、おそらく最も安いチケットだろう。
4人はフットボールの大ファンというわけではない。試合よりもクラブそのもののほうに関心があった。彼らはハダースフィールドを2部のクラブとして受け入れ、チャンピオンシップがふさわしい居場所だと思っていた。
もちろん、プレミアリーグに昇格したことを喜んではいる。でもそれが、クラブの物語のクライマックスではない。どうしても必要なものというわけではなかった。
ハダースフィールドをサポートすることは......と、グリン・ロバーツが言った。「どちらかと言えば、がっかりする経験が増えるということ。それに、こういう連中との友情が生まれるということ。だから、私らは一緒にいるんだと思う」
4人はレディングとの昇格プレーオフ決勝を見て、「くたくたになった」。その後、おなじみのパブ「キングズ・クロス」で飲んだシャンパンは最高だった。
彼らにとっては、栄光がすべてではない。
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