シャビに続いてジダンも標的?
C・ロナウドに軋轢が絶えない理由 (4ページ目)
C・ロナウドという男はその自負心、功名心をてこに成功を収めてきた。そもそもレアル・マドリードのナンバー7を背負う選手は、「強い精神で肉体を動かす」と言われる。歴代の背番号7であるファニート、エミリオ・ブトラゲーニョ、ラウル・ゴンサレスは戦闘者であり、論理を超えた凄みがあった。一番苦しい場面で踏ん張り、勝利をもたらしてきたのだ。
背番号7は王として君臨する宿命を背負う。
「C・ロナウドの不幸は、リオネル・メッシという歴史上最高のプレーヤーと同時代に生まれたこと」(シャビ・エルナンデス)
そんな評価にC・ロナウドが反発したのは当然のことだった。「シャビ? バロンドールもとっていない選手が」と吐き捨てた。誰かに見下され、風下に立つ。背番号7はそれを許さない。
ラス・パルマス戦で交代を命じられたときの心境も、同じようなものだったのだろう。王は特別な存在で、誰であっても意に沿わないことをされたくない。C・ロナウドが頭(こうべ)を垂れたとき――。それは王の座を降りるときなのだろう。
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