酒井宏樹が語る日本代表への思い。「欧州のメンタルを持ち帰りたい」 (5ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi赤木真二●撮影 photo by Akagi Shinji

――9月からはいよいよアジア最終予選がスタートします。今は移籍直後でクラブのことで頭がいっぱいだと思いますが、最後に予選にかける意気込みをお願いします。

「今、頭の中は100%、クラブのことです(笑)。でも、まず予選についてひとつだけ言えることは、クラブから代表チームに行くときに、自信を持って代表に合流するということが当面の目標ですね。そのためには、ここ(OM)でどれだけできているかということが、そのまま自信につながる。そういう意味で、まずはクラブで結果を残すことが大切だと思います。

 どこでやっていてもサッカー選手は結果ですからね。だから今シーズンは、勝利の数、失点の少なさ、得点に関わる回数など、とにかく結果にこだわり続けていきたいです」

 酒井が日本代表デビューを果たしたのは2012年5月23日、アゼルバイジャンとの親善試合のことだった。あれから4年の月日が流れた現在、酒井は選手として着々と成長を遂げ、代表選手としての貫録も増し、代表チームに欠かせない戦力となった。

 そんな酒井の新天地OMは、現在ヴァンサン・ラブルン会長の辞任やクラブの売却の動きといった複雑な問題が報じられている。しかしその手の雑音はどこ吹く風、酒井自身はフランク・パッシ監督のもと、シーズン前のキャンプに黙々と励み、8月14日の開幕戦(トゥールーズ戦)に向けてプレシーズンマッチを重ねている。

 果たして、酒井にとっての2016-2017シーズンの行方はいかに。自身にとっても、そしてロシアを目指す日本代表にとっても、重要なシーズンがもうすぐ始まる――。

(おわり)

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