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細貝萌、トルコでの熱いサッカーを語る。「銃はやばいと思いました」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 この試合に先発した細貝は、あろうことか試合終盤、相手エースの元ポルトガル代表リカルド・クアレスマへのファウルで退場してしまった。退場するまでもクアレスマの張り手を食らって倒れるなど、さんざんやりあった末の出来事だった。

「退場しました(笑)。まあ、いい経験してるなって感じですけどね。このリーグは熱いですよ。サポーターの熱気がある。応援に殺気が混じっているような、そういうリーグなので、触発されて選手も熱くなりだしたら止まらないというか。僕の退場に関しては、僕自身は頭の中は冷静でしたけどね。もちろん退場しないほうがよかったけども。

 ベシクタシュ戦はもともと昔から、1年で一番大事な試合だとブルサでは言われているんです。今回は相手のスタジアムのこけら落としで、スタジアムに入る前の盛り上がりがすごくてびっくりしました。警察が普通に20人くらい並んで、サポーターと撃ち合いをしてるんですよ。銃はやばいんじゃないかと思ったら、あれ、催涙ガスらしいですね。周囲では木が燃えてたり、発煙筒の煙はすごいし、選手バスにもいろいろなものが飛んでくるんで、選手たちは窓ガラスから見えないようにバスの中でしゃがんでスタジアム入りしたくらい。

 そんな試合で相手の一番の選手を倒して退場して(笑)。今でも、ブルサのサポーターは『よくやった』と声をかけてくれるけど、相手のサポーターからは嫌われた感じです」

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