バルセロナをしのぐバスクの選手製造工場、ソシエダのスビエタとは? (3ページ目)
この日、レアル・ソシエダのCチームに相当するベリオは、4部にもかかわらず、激しい試合を繰り広げていた。ガーナ人選手が左サイドで果敢にプレーし、その父親が真剣に試合を見守る。親子で、スペインでプロになる夢にかけているのだろう。
そしてBチームに相当するサンセでは、U—20W杯で優勝したセルビアの主力センターバック、スルヤン・バビッチがプレーしていた。だが、「このままではリーガの1部は厳しい」(チーム関係者)と行く手は険しかった。
レアル・ソシエダは90年代にバスク人選手だけで戦う純血主義を捨てた(隣町のアスレティック・ビルバオは純血主義を守り、バスク人だけのチームを構成)。バスク以外のスペイン人は積極的には獲得していないが、外国人選手は数多く引き入れてきた。しかし、主力は今も変わらずバスク人選手。新エース候補のオヤルサバルも例外ではなく、Bチームで得点王を争うジョン・バウティスタも同様だった。
バスク人選手はActitudの文化を守り、不屈の闘志で戦う。
「きっとバスク人は力強いプレーをする印象で見られるだろう。しかし、それは間違いではないが、一つの印象に過ぎない」
バスク代表監督で、レアル・ソシエダで数多くの選手を育て上げたミケル・エチャリは解説する。
3 / 4