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先勝バルサ、引き分けバイエルン。CLの両横綱どちらが優勝に近いか (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Getty Images

 4−3−「3」の「3」がより広く開いて構えているのがバイエルン。ユーベ戦に先発したアリエン・ロッベン(右)、ドウグラス・コスタ(左)は、アーセナル戦に先発したバルサのリオネル・メッシ(右)、ネイマール(左)よりライン際にいた。

 バイエルン、バルサともども、ユーベ、アーセナルが自軍に強固なブロックを形成しガシッと引いて構えたので、簡単に前進していけない状況にあった。「引いて構える相手にどう対処すべきか」とは、日本代表がアジアの弱小相手と対戦した時に出現するお決まりの問いかけだが、回答は「サイド攻撃」で世界的に一致している。

 バルサもバイエルンもサイド攻撃を得意にするチームであることは指摘するまでもないが、とはいえ、それぞれには差があった。バイエルンの方が効果的な崩し方をしていた。両ウイングが目一杯開いて構えていたので、ボールはそこまでよく届いた。サイドの高い位置まで運ばれていった。そしてそこが、サイド攻撃の基点になっていた。

 対するバルサは、メッシ、ネイマールにボールがなかなか到達しなかった。ボールがDF→MF→FWの順に運ばれていったのがバルサだとすれば、バイエルンは一気に進んだ。ロッベン、D・コスタにボールがよく収まりやすいサッカーをした。

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