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年末年始にチャンスあり。ラニエリ監督が描く、岡崎慎司の起用法 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 スウォンジー戦でハットトリックを達成したマフレズも、ラニエリのもとで成長した選手のひとりだ。ゴールシーンを集めたダイジェスト映像だけで評するなら、ここまでの活躍は「MVP級」と言えるだろうが、実際はそうではない。シーズン序盤で目についたのは、「球離れの悪さ」だった。味方がフリーでパスを待っていても、無理やりドリブル突破を図ってはボールを失い、チャンスをフイにしてしまうシーンが多かった。その影響もあるのだろう、ラニエリ監督は第8節のノリッジ・シティ戦で出番を与えず、試合後にうつむきながら無言でバスに乗り込むマフレズの姿があった。

 それ以降、アルジェリア代表MFのプレーには変化が見え始めた。簡単につなぐべきところは1~2タッチではたき、勝負を仕掛けるときは突破を図る。依然として「球離れの良い選手」とは言えないが、最近はメリハリをつけてプレーできるようになった。前節と今節では、自陣深くまで戻って守備をこなす献身的な動きも見せている。

 選手をその気にさせる人心掌握のうまさは、他のポジションでも見て取れる。たとえば、セントラルMF。序盤戦は背番号10のアンディ・キングがその一角を担っていたが、新戦力のエンゴロ・カンテがチームにフィットしてくると、レギュラーに抜擢。だが、キングを見捨てることはなく、途中交代で起用することで層に厚みを持たせている。

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