本田圭佑があえてミランサポーターに語りかけた理由 (2ページ目)
今やミランの真のリーダーでもある本田は、ミラニスタの手も借りてこの難しい状況から共に脱出したいと望んでいる。本田が途中交代でピッチを後にする時に、彼に容赦ないブーイングを浴びせたミラニスタに、彼は逆に協力を要請したのだ。
もちろん我々も同じ気持ちだ。このコラムでは常に本田を応援してきたが、これからも彼と共にあり、ミランの勝利のため協力していこう。彼のエンポリ戦でのプレイは確かに素晴らしいものではなかった。しかしともかく本田は、インザーギ・ミランができていないバランスのとれたサッカーを懸命に試みていた。本田がミランに加入してから1年が経ったが、ミランは何も変わっていない。今のミランはつまずくことの多い昨年のミランとそっくりで、まるで進歩が感じられない。
サポーターはこの不確かな状況に疲れ果て、ブーイングを浴びせたのだろう。その気持ちもわからないではない。しかしそのサポーター自身がチームに大きな力を与えることができるのだ。本田はその事を知っていた。
シーズン終了まではあと15試合を残すこところだ。これらは15回の決勝戦という思いでプレイする必要があるだろう。
今のミランで一番論じられているのは監督についてだ。インザーギをすぐに変えるべきなのか否かはここ数週間、最大の論点となっている。ミラニスタにとってもこれは難しい問題だ。インザーギはミラニスタにとってずっとヒーローだった。選手時代に多くの喜びを与えてきてくれた彼を、簡単に切り捨ててしまうには忍びないという気持ちがある。
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