CL初戦ドローのシャルケ。負傷者続出の中「誇りに思う」 (2ページ目)
一方のシャルケは負傷者が相次ぐ状態だ。右サイドは内田篤人、ファルファンの縦のコンビが揃って離脱中。ドイツ代表として株をあげたDFヘベデスもここに来てベンチ外となった。普段はボランチでプレイするノイシュテッターがセンターバックで起用されるなど、苦しい台所事情が見て取れる。
ただし攻撃陣はボアテング、フンテラール、ドラクスラーらが揃っている。ここまで公式戦4戦勝ちがなく、ドイツ杯でも早々と敗退しているシャルケだが、このままずるずるといくわけにはいかなかった。
試合は予想通り、チェルシーが攻め立ててシャルケが守勢に回った。これは「作戦通り」だったとケラー監督は明かした。攻め続けるチェルシーにあって、誤算だったのは、ガラタサライから戻ってきたドログバの出来かもしれない。かつてチェルシーに所属していた時代のスピード感やパワー、野性味のようなものが失われているように見えた。それが一時的なものなのか、年齢的な衰えなのかどうかはわからないが、一事が万事、プレイが遅い。
前半32分には左クロスに頭であわせ、後半15分には左サイドからのロングボールに抜 け出してシュートを放つが、いずれもゴールはならず。大きなチャンスを二つ、ものに出来なかったのは痛かった。また、前半10分に先制点を決めたセスクにも、前半37分、イバノビッチからのマイナスのパスを、大きくふかしてしまうシーンがあった。試合の最後まで、ほぼシャルケ陣内で攻め続けたが、あと一歩のところで決まらず。「攻撃陣には満足している」と、モウリーニョはチャンスを多く作れたことを評価するしかなかった。
一方、シャルケの1ゴールはこの試合唯一のチャンスだった。後半17分、中盤でのプレスからMFドラクスラーがボールを奪うと一気に前方に運んでいく。中盤に下がって守備に参加していたFWフンテラールがゴール前に走り込むと、ドラクスラーはそこにスルーパスを通した。フンテラールはディフェンダーをかわしきる前にペナルティエリア外からシュート。これがゴール左隅の狭いところに突き刺ささった。
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