【イングランド】プレミア開幕。シティ、ユナイテッドらビッグ6の戦力は? (2ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao
  • photo by GettyImages

 そのマンチェスター勢を追うのが、チェルシーを筆頭にした、アーセナル、リバプール、トットナムの4チーム。2強を含め、俗にビッグ6と言われている。

 昨季クラブ史上初めてチャンピオンズリーグを制したチェルシーは、今オフの移籍市場で大きな話題を集めていたベルギー代表MFエデン・アザールをフランスのリールから獲得。そのほかにもロンドン五輪でブラジル代表の司令塔を務めたオスカル、元ドイツ代表MFマリンらを加え、戦力を整えた。

 チームの大黒柱ともいえたドログバが中国へ去ったのは痛手だが、その穴も復調の兆しが見えるF・トーレスで埋まるのではないか。11年冬に5000万ポンド(約60億円)の移籍金でチェルシーに加入以来、不振が続いていたトーレスだが、ユーロでは優勝メダルと得点王を手にし、気分が悪いわけはない。コミュニティー・シールドではシティに敗れはしたが、"らしい"動きからゴールも奪っただけに、今季こそ大暴れの予感が漂う。

 アーセナルもファン・ペルシーの放出が濃厚となったものの、ドイツ代表FWポドルスキー、フランス代表FWジルー、スペイン代表MFサンティ・カソルラらと実力者を迎え、着実に総合力を上げている。即戦力を獲得したあたりは、若手を育てながら勝つことにこだわってきたベンゲルの方針にブレがあるようにも見えるが、昨季のセスク、ナスリに続き、ファン・ペルシーまで失うとなれば、それも致し方ないか。

 そして今季の開幕と昨季開幕時を比較すると、昇格組を除く17チームのうち、実に9チームもの指揮官が代わっていることに気づく。全体的に若返った印象だが、なかでも注目はリバプールのブレンダン・ロジャースとトットナムのビラス・ボアスである。

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