元サッカー日本代表・小林大悟が振り返る異色のキャリア ノルウェー、アメリカ、オシムジャパン (3ページ目)
【もっとオシムさんとやってみたかった】
「よく覚えています。ピッチに入ってすぐ、確かペナルティエリアの外からシュートを打って、左に外れました。そしたら、試合後にオシムさんに『あの選択肢は正しかったと思うか?』と聞かれて。右に田中達也がいたので、そっちに出す選択もあったんじゃないかということです。
サッカーは選択の繰り返しで、結局、何が正解だったかは結果でしかわかりません。ただ、オシムさんはそういう細かいところまでよく見ていたということです。正直、現役時代に細かい指示を出されても納得できる監督は少なかったのですが、オシムさんは数少ないひとり。だから、もっと一緒にやってみたかったという思いはいまもあります。
オシムさん以外にもうひとり、印象的な指導者を挙げるなら2004年にヴェルディで天皇杯を取ったときのオズワルド・アルディレス監督。アルディレスさんとも、試合のあと丸々1試合をビデオで見ながら気になったシーンについて『この選択は? あそこはどうして?』って議論をずっとしていました。まあ、元アルゼンチン代表でワールドカップ優勝も経験しているアルディレスさんには、何を言われても言い返せなかったですけどね(苦笑)」
こうした監督たちとの対話が、技術と判断にこだわる小林のスタイルを形づくっていったのかもしれない。
代表1キャップでも、「元日本代表」という肩書はついて回る。そのことに関しては切なく、少し照れくさいと笑った。
「元日本代表と紹介されると、『いや、そんなじゃないんですけど』って心のなかで思っています。と言いながら、肩書としてはちゃっかり利用させてもらってますけど(笑)」
日本代表としての出場は1試合に終わった。ただ、やってきたことには誇りを持っている。特に足もとのテクニックやボールコントロールでは代表に入っても負けない自負があった。それは小林がサッカー小僧と呼ばれた所以でもあった。
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