死の淵から生還したワシントンの人生観の変化「あらゆる事象にもっと大きな価値を感じるようになった」
ワシントン ロングインタビュー/第3回(全4回)
2005年に来日し、東京ヴェルディで1年間、浦和レッズで2年間プレーしたワシントン。パワーとスピード、技術を兼ね備えたプレーで浦和のメジャータイトル獲得に貢献したストライカーは、サポーターとの距離が近く、多くの人々に愛された。そんな元ブラジル代表とのインタビューの第3回では、克服した心臓病や母国ブラジルへの帰還などを話してもらった。
フルミネンセでプレーしていた2010年のワシントン photo by Tim Clayton / Corbis via Getty Images
【「僕の心は半分日本人だよ」】
──あなたが患い、その後に乗り越えた心臓病について、あらためて聞かせてください。
「心臓の問題は、僕の人生でも最大の困難と克服だった。トルコのフェネルバフチェにいた時、左肩の痛みと胸焼けのような感じがあって検査をしたら、心臓にとって大事な冠状動脈のひとつが、90%詰まっていたことが判明した。それで緊急手術を受け、ステント(狭くなった冠動脈を広げて固定する筒)が付けられたんだけど、それは僕の命を救うための処置。多くの医師が、僕はもうサッカーがプレーできなくなると言っていた。
その後、ブラジルに帰って優秀な心臓専門医と出会ったんだ。多くの検査をして、今度は選手生命を取り戻すための再手術をした。そして、ブラジルのアトレチコ・パラナエンセというクラブの協力を得て、本当にハードに準備をした。選手としても、人としても、僕はこの復帰にすべてを賭けたんだ」

