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【Jリーグ連載】ヴェルディのアカデミー時代、試合に出られなかった選手が「プロになるため」に選択した道

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

東京ヴェルディ・アカデミーの実態
~プロで戦える選手が育つわけ(連載◆第24回)

Jリーグ発足以前から、プロで活躍する選手たちを次々に輩出してきた東京ヴェルディの育成組織。この連載では、その育成の秘密に迫っていく――。

ヴェルディのアカデミーを「卒業」した当時について振り返る横山暁之 photo by Fujimaki Gohヴェルディのアカデミーを「卒業」した当時について振り返る横山暁之 photo by Fujimaki Gohこの記事に関連する写真を見る

第23回◆東京Vでトップチーム昇格を果たせなかった選手の進路>>

 現在ジェフユナイテッド千葉でプレーする横山暁之は、東京ヴェルディのアカデミーで技術に磨きをかけながらも、ジュニアユースでも、ユースでも、レギュラーポジションをつかめなかった。

 しかし、それでもひとつの思いだけは決して揺らぐことがなかった。横山自身の言葉をそのまま引用すれば、「まあ、アホだったんですよね、たぶん(笑)」。

 その思いとはすなわち、プロサッカー選手になることだ。

「僕なんてユースの時に試合に出ていないし、例えば、(ユースチームからトップ昇格した三竿)健斗(現鹿島アントラーズ)とか、(中野)雅臣とかと比較して、まったく歯が立たないから、『これはもう区切りをつけたほうがいいのかも』みたいに現実的に考えちゃうと、もうそこで終わっちゃう。でも、僕はアホだったから、周りの人たちは『おまえ、もう無理だろ』って思っていたかもしれないけど、自分はそんなの気にならなかった。プロになりたいっていう気持ちを、ただ純粋に小学生のままのような気持ちで追いかけていました」

 そんな横山のことを、ヴェルディユースの同期だった中野雅臣は、こんなふうに見ていたという。

「当時、(横山)暁之は(体が)小さくて、そこで勝てない部分はありましたけど、足元はかなりうまかったんで、どれだけ自分の特長を磨けるかとか、体格では勝てないところをどうやってポジショニングで補うかとかは、すごく考えながらやっていた。試合に出られる、出られないは関係なく、そこはすごいなって思いながら見ていました」

 フィジカルで劣る部分を高い技術や個人戦術でカバーする――。実のところ、横山は非常にヴェルディ育ちらしい選手だった、と言えるのかもしれない。

 大学に進むにあたって、とにもかくにも「試合に出たいという気持ちがあった」という横山は、「北陸大学の監督、コーチからぜひ来てほしいと言ってもらえて、僕を必要としてもらえたのがうれしかった」。

 そして横山は、はっきりと言いきる。

「それで北陸大学に行くことを決めました。サッカー選手になるために」

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