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【Jリーグ】早くも気になるJ1の残留争い 下位6チームの現状と見通しは? (4ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko

【まだまだ混戦。連敗であっという間に降格圏】

 開幕3連勝でスタートダッシュに成功した湘南だったが、3月中旬以降は複数失点が続いて、気がつけば16位で降格圏が目前に迫っている。深刻なのは得点力不足だ。第10節以降、1失点でも喫すれば勝てない状態がずっと続いている。

 そんななか、FW福田翔生が今夏に海外クラブへ移籍の可能性が出てきている。もちろん、降格圏に入らないためには守備の改善も必須である。ただ、それ以上に勝ちきるための得点源の確保は急務となりそうだ。

 勝ち点23で15位の名古屋グランパスは、絶望的なシーズンスタートから立て直し、攻守が噛み合うようになってきている。第20節神戸戦に敗れるまで、国立で行なわれた第14節清水エスパルス戦の3-0での勝利を皮切りに3勝3分と6試合負けなしだった。下から這い上がってきた名古屋は、この勢いを失わなければさらなる浮上の可能性は大いにある。

 今季は名古屋より上のクラブもまったく安心できる状況ではない。1試合未消化の18位新潟と、10位清水の勝ち点差はたった7ポイントしかない。この間にいるクラブは、連敗をしようものならあっという間に降格圏に飲み込まれる可能性は十分にある。

 今夏にどれだけ補強できるかが、残留争いの行方を占うのは言わずもがな。その移籍ウインドーが開く7月7日(月)までの3~4試合を、各クラブが今の戦力でどのように乗りきるかも見逃せない。過酷なサバイバルが、ここから佳境に入っていく。

著者プロフィール

  • 篠 幸彦

    篠 幸彦 (しの・ゆきひこ)

    1984年、東京都生まれ。編集プロダクションを経て、実用系出版社に勤務。技術論や対談集、サッカービジネスといった多彩なスポーツ系の書籍編集を担当。2011年よりフリーランスとなり、サッカー専門誌、WEB媒体への寄稿や多数の単行本の構成を担当。著書には『長友佑都の折れないこころ』(ぱる出版)、『100問の"実戦ドリル"でサッカーiQが高まる』『高校サッカーは頭脳が9割』『弱小校のチカラを引き出す』(東邦出版)がある。

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