【Jリーグ】今季もFC町田ゼルビアから目が離せない チームが意識していることは? (2ページ目)
【各ポジションでリーダーを作る】
1月12日から沖縄県名護で2週間のキャンプがスタート。移動日の午後から早速練習を開始すると、町田のベースである素早い攻守の切り替えの意識を呼び起こすように、強度の高いトレーニングが続いた。
しかし、3日目を過ぎてもなかなか戦術練習には着手せず、4日目になってようやく戦術練習が始まった。黒田監督のチーム作りとしては明らかにゆったりとしたスピードで進んでいた。10日目に行なわれたヴィッセル神戸、沖縄SVとの練習試合後、黒田監督はその意図をこう明かした。
「2年連続で夏場に足踏みし、昨季は我々よりも上の神戸、広島には多くのリーダーがいて、そこに差を感じた。その反省をふまえ、まずは強いチームを作るためのタフさ。そして、あえてフラストレーションを溜めるような組み合わせを試し、うまくいかない時に誰に何ができ、誰がリーダー性を持ってチームをいい方向へ持っていけるか。各ポジションにおけるリーダーを作っていきたい狙いがある」
6日目の東海大熊本との練習試合は、大学生が相手と考えるといい内容とは言えなかった。それはメンバーを固定して戦術的な作り込みを急ぐよりも、あえてストレスのかかるシチュエーションで、選手たちのリーダーシップの見極めと意識を促すため。ある程度の戦術的な作り込みの遅れは計算ずくだという。
昨季はよくも悪くもキャプテン昌子源のリーダーシップに頼りきりだった。今季の組織作りにおいて、苦しい場面でチームを引っ張り上げられる多くのリーダーを作ることが大きなテーマとなった。
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