今季J1の順位予想 識者が悩み抜いて選んだ優勝チームと降格候補3クラブは?
毎年恒例の識者5人によるJ1全順位予想。熾烈な争いを制して、頂点に立つのはどこか。はたまた、降格の憂き目にあってしまうのはどこか。意外な注目チームを含めて、要チェックである――。
前編◆J1全順位を識者が予想! 断然の支持を集めたのは、神戸か、広島か、それとも...>>
昨季はヴィッセル神戸が連覇を達成した photo by Etsuo Hara/Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る昨季の上位3チームを上回るのはどこだ?
可能性を感じさせるのは浦和と鹿島
杉山茂樹(スポーツライター)
1位 浦和レッズ
2位 鹿島アントラーズ
3位 サンフレッチェ広島
4位 FC町田ゼルビア
5位 ヴィッセル神戸
6位 FC東京
7位 ガンバ大阪
8位 横浜F・マリノス
9位 川崎フロンターレ
10位 名古屋グランパス
11位 東京ヴェルディ
12位 アビスパ福岡
13位 京都サンガF.C.
14位 セレッソ大阪
15位 湘南ベルマーレ
16位 アルビレックス新潟
17位 柏レイソル
18位 ファジアーノ岡山
19位 清水エスパルス
20位 横浜FC
ビッグクラブ不在。頂点が低いピラミッド型。群雄割拠の状態が続くJリーグの順位予想は、世界各国のリーグのなかで最も難しいのではないか。昨季J2から昇格したFC町田ゼルビアが優勝争いを展開。3位に食い込む姿にそれは象徴される。
その町田。昨季終盤の戦いぶりを見ると今季は危うそうに思われたが、戦力を大量に補強。昨季の勢いは維持される。大きな落ち込みはないと見る。
一方、町田と同系のサッカーを展開する昨季2連覇を飾ったヴィッセル神戸には3連覇を狙う勢いはないと見る。その神戸と昨季、優勝争いを展開したサンフレッチェ広島のほうが安定感を抱かせる。
昨季のこの上位3チームを抜き去るチームが現われないとJリーグのレベルは更新されない。可能性を感じさせるチームはふたつ。浦和レッズと鹿島アントラーズだ。
浦和については個人的に、常に優勝候補に挙げながら裏切られてきた経緯がある。今季も怪しいムードを感じないわけではないが、Jリーグナンバーワンアタッカー、MFマテウス・サヴィオ(柏レイソル→)の加入は大きい。起爆剤になり得ると見る。
日本人ではレンタル先のディナモ・ザグレブで欧州CL出場を果たし、ゴールも決めるなど活躍したDF荻原拓也の復帰も大きい。格の違いを披露できるか、期待したい。
鹿島も毎シーズン期待されながら、優勝争いに加われない状態が続くチームだ。監督交代が頻繁すぎるがゆえに、チームが落ち着かないという印象だ。鬼木達監督の就任を機に、その流れに終止符は打たれるか。
きちんとした攻撃的サッカーを実践することができれば、チームに勢いは生まれる。荒っぽいサッカーを展開する町田、神戸に先着してほしいという願望を含め、浦和とともに優勝候補に推したい。
注目チームはFC東京。誰が監督を務めても、順位もサッカーの中身もほぼ変わらない珍しいチームだが、日本人監督にしては色のある松橋力蔵監督の就任で、チームカラーは変わるのか。東京のチームが頑張らないと、Jリーグは盛り上がらない。
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