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RB大宮の決起会でレッドブルの本気を感じた 原博実社長も声を弾ませ「上から目線で言われたことは一度もない」 (2ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

【強力なレッドブルのネットワーク】

 9日のキックオフイベントで発表されたファーストユニフォームには、両肩、パンツ、ストッキングにアルディージャのクラブカラーだったオレンジが明確に採用されている。GKのファーストユニフォームは、オレンジが前面に押し出されたデザインだ。レッドブルお馴染みのロゴが胸に入るものの、大宮アルディージャとしての歴史が尊重されたと言えるだろう。

 昨年夏の株式譲渡後、レッドブルの関係者はたびたび来日してきた。レッドブルはRB大宮の関係者の欧州訪問も打診しており、昨年12月に原博実代表取締役兼フットボール本部長、長澤徹監督とスタッフ数人がオーストリアとドイツを訪れている(原本部長は1月1日付で代表取締役社長に就任)。同時期にフロントスタッフもドイツへ赴き、チケット、マーチャンダイズ、営業を担当する現地スタッフらとミーティングを重ねた。

RBライプツィヒのヨハン・プレンゲCBOと原博実社長 photo by Totsuka KeiRBライプツィヒのヨハン・プレンゲCBOと原博実社長 photo by Totsuka Keiこの記事に関連する写真を見る 原社長は「一緒にやっていこうという姿勢が、いろいろなところに見えるんです」と声を弾ませる。ドイツ滞在中にはブンデスリーガ1部のRBライプツィヒのホームゲームが行なわれ、原社長らは前日練習の見学を許可された。

「普通は見ることができないもので、そういうところに彼らの気持ちが表われていると思うんです。お互いを知って一緒にやっていこう、一緒に強くしていこう、と。上から目線で言われたことは、一度もないですね」

 RBSのネットワーク入りしたことで、RB大宮はどのような利益を享受できるのだろうか。RBライプツィヒのヨハン・プレンゲCBO(最高ブランディング責任者)に聞くと、「いいところはホントにたくさんありますよ」と前のめりに語る。

「ピッチ内においては、RBライプツィヒもブラジルのレッドブル・ブラガンチーノも、ニューヨーク・レッドブルズも、共通のフィロソフィーのもとで選手を育成し、勝利へ向かっています。ピッチ外へ目を移せば、スカウトのシステム、メディカルの体制、アカデミーの施設......スポンサーの獲得などについても、私たちの経験やネットワークが、よりよいものを作る助けになると思います」

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