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アルビレックス新潟、誇るべき準優勝――エンタメ性に富んだ熱戦を演じたサッカーの価値 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

 そしてゲームキャプテンの秋山もまた、「0-2から追いついて、3点目を決められてもまた追いついた。得点シーンも自分たちのよさを出せた」と手ごたえを口にした一方で、「でも、結果的に負けてしまったので。勝っていたら(満足度が)100%と言いたいところだが、負けてしまったので(悔しさと)半々かな」と、複雑な表情を浮かべた。

 しかしながら、6シーズンにわたって優勝を分け合ってきた川崎フロンターレと横浜F・マリノスの失速とともに、"力技"を駆使するクラブの優勢が目立つ最近のJ1にあって、新潟は貴重な存在だ。

 決して予算規模は大きくなく、現在のJ1リーグ順位も16位とJ2降格の危険性すら残されている新潟だが、裏を返せば、そんな地方クラブがこれだけの大舞台でエンタメ性に富んだ熱戦を演じたことの価値は高く、優勝した名古屋に劣らぬ評価を受けていいはずだ。

 だからこそ、まずは残りわずかのリーグ戦で確実にJ1残留を決めなければならない。秋山が語る。

「今日は全員が悔しがってもいいが、この悔しいというエネルギーをさらにピッチの上で出していかなければいけない。(残りのリーグ戦では)今日以上の試合をしたいなと思う」

 その先に、いずれリベンジの舞台に立つ日が訪れるに違いない。

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