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町田ゼルビア、FC東京...U-23日本代表に主力選手を招集された影響は? (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 サイドを切り裂き、ゴールに迫る18歳の俵積田晃太のように、サイドアタッカーの人材はいるだけに、彼らが持ち味を出せる展開にまで持ち込めるか。その辺りがダメージを抑えるポイントになるだろう。

「残った選手たちで士気を高めて、モチベーションに変えられるように......」

 川崎戦後、町田の黒田監督は淡々と語っている。

「不安もあるかもしれないですが、そこで結束力を高めて戦えるか。昨シーズン、(エースの)エリキがいなくなった時もそうでした。誰が入っても、町田らしいプレーを再構築できるように。(送り出す選手には)日の丸を背負う責任があるし、国民全体の希望を感じ、それを体現して帰ってきてほしいです。親心で言えば、ケガのないように、ですが」

 今週末の13日、町田は昨季の王者ヴィッセル神戸と本拠地で激突し、同日、FC東京は東京ヴェルディとダービーを戦う。それぞれ簡単な試合ではない。しかし、今やJリーグは混戦の「下剋上状態」だけに、代わって入る選手にとってはチャンス到来だろう。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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