Jリーグ8月のベストイレブン「日本代表に呼びたくなる」「最も存在感を光らせている」選手らを独自選考 (4ページ目)
【存在感のあるDFたち】
最終ラインも3人にした。1人目は日本代表にも連続で選ばれた名古屋グランパスの森下龍矢だ。いま最も昇り調子にある選手。すっかり自信をつけた様子だ。新潟戦(8月5日)、セレッソ大阪戦(8月26日)では、逆サイドからの折り返しをゴール前で合わせ、ゴールも奪っている。代表招集は当然という気がする。
続くは浦和の重鎮アレクサンダー・ショルツ。Jリーグに在籍する外国人センターバックのなかで、最も存在感を光らせている選手だ。
3人目はその浦和から柏に移籍したばかりの犬飼智也だ。前述のショルツに、マリウス・ホイブラーテンが加わったことで出番がなくなった犬飼は、柏に移籍するや即、スタメンの座を獲得。チームは以降、負け知らずだ。
加入当時、僅か1しかなかった最下位・湘南とのポイント差を5にまで広げている。最終ラインが締まったこととそれは密接な関係にある。失点は大幅に減少。さらにそこから有効なパスが供給されるようになった。これほど移籍が嵌まった例も珍しい。
GKの選考は難しいところだが、日本代表に続けて選ばれた広島の大迫敬介を推したい。光ったのは柏戦(8月26日)。単独ドリブルで向かってきた細谷真大をノーファウルで止めたセービングだ。何より身の投げだし方が秀逸だった。1対1となった局面で、細谷が転倒した瞬間、PK確実かに見えた。ノーファウルの判定に感服させられたものだ。
ちなみに各ポジションの次点は以下の通りだ。
FWイッサム・ジェバリ(G大阪)、MF樋口雄太(鹿島)、DF藤井陽也(名古屋)。
著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
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