守田英正×脇坂泰斗 フロンターレの同期が互いの成長を実感「海外に行けたのも、俺のおかげ」 (5ページ目)
あの時、なぜ試合に出られないのか、自分ではよくわからなくて......。その時だったかな、泰斗に言われたんですよね。「お前のプレー、全然よくなかったよ」って。自分自身はそう思ってはいないけど、周りからは差があるように映っている。
当時は、試合に出られないことを周りのせいにしたり、夏の移籍期間で国内の違うクラブでプレーすることも頭をよぎったりしました。でも、自分に気を遣うことのない泰斗の言葉だったから、素直に受け入れられたのかもしれない。
それから考えて、自分なりにもがいていたら、また試合に出られるようになって。そのあとはポジションを確立して、チームの(3度目の)J1リーグ優勝に貢献することができた。だから、自分としては役目を果たせたかなと。自分が考えていた3年という期間で、チームに貢献し、やることをやったうえで海外に行けるなって思えたんです。
脇坂 じゃあ、フロンターレに加入したのも、海外に行けたのも、俺のおかげだ(笑)。
守田 えっ、何で、そうなる?(笑)
(後編につづく)
◆守田英正×脇坂泰斗・後編>>「フロンターレあるある」と日欧のサッカーの違い
【profile】
守田英正(もりた・ひでまさ)
1995年5月10日生まれ、大阪府高槻市出身。金光大阪高→流通経済大を経て、2018年に川崎フロンターレに加入。プロ1年目からボランチでレギュラーの座を掴む。2021年8月、ポルトガルのCDサンタ・クララに完全移籍。2022年7月からスポルティングCPの一員となり、同年9月にはCLデビューを果たす。日本代表デビューは2018年9月のコスタリカ戦。2022年カタールW杯メンバーにも選出。ポジション=MF。身長177cm、体重75kg。
脇坂泰斗(わきざか・やすと)
1995年6月11日生まれ、神奈川県横浜市出身。川崎フロンターレの下部組織出身で、阪南大を経て2018年に川崎に入団。2年目からポジションを確立し、2021年・2022年と2年連続でJリーグベストイレブンに選出される。2022年から「フロンターレのバンディエラ」中村憲剛の背番号14を引き継いだ。日本代表デビューは2021年3月の韓国戦。2022年7月のE-1選手権でも3試合に出場。ポジション=MF。身長173cm、体重69kg。
著者プロフィール
原田大輔 (はらだ・だいすけ)
スポーツライター。1977年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めたのち独立。Jリーグを中心に取材し、各クラブのオフィシャルメディアにも寄稿している。主な著書に『愛されて、勝つ 川崎フロンターレ「365日まちクラブ」の作り方』(小学館クリエイティブ)など。
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