首位ヴィッセル神戸の連勝ストップが物語る現状。イニエスタ合流で起こる「変化」が岐路となる (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Kyodo news

「大迫はいつも手強い相手で、今日も苦労しました。頭のいい選手で、動きの質が良く、体の使い方もうまい。とにかく長くキープさせないようには意識しました」(浦和/アレクサンダー・ショルツ)

 神戸は能力の高い個人が、戦術も動かしている。うまく噛み合えば、Jリーグではどこが相手でもノックアウトできる一発がある。開幕3連勝はその証左だ。

 ただ、個人の感覚的な色合いが強く、チームとしての練度は高くない。それが、初歩的な綻びも生む。「簡単に失点しすぎてしまった」と、神戸の選手たちは悔しがったが......。

 3月18日、神戸は敵地でサガン鳥栖との一戦に乗り込む。はたして、イニエスタは戦列に戻るのか。そこで起きる変化が、今後の岐路となるかもしれない。
   

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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