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「僕のことは見本にしないほうがいい」柿谷曜一朗は徳島をJ1昇格させるために「ダサい試合をしても勝つ」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Getty Images

 もちろん、信頼関係は日常から築き上げていくものだと思っているので、ふだんから気を遣って過ごしていきたいとは思っています。ただ、個人的には若い選手の見本になるつもりはないですし、むしろ僕のことは見本にしないほうがいいと思うので(笑)。

 みんなしっかりしているので、何か言うことはないですよ。仮に道を外しそうな選手がいたら、僕がそうだったからすぐに目がいくので、そういう選手に対しては厳しく言うと思いますけど。今の時代、僕のようなタイプはいないので、その役目はほぼないかなと(笑)」

── 今季より徳島にはスペイン出身のベニャート・ラバイン監督が就任しましたが、欧州スタイルのサッカーは柿谷選手にとってもやりがいが大きいのでは?

「セレッソの時に、同じスペイン人の(ミゲル・アンヘル・)ロティーナ監督の下でやりましたけど、全然違うスタイルなので、最初は少し驚きました。スペインサッカーのイメージは、ポゼッションもそうですし、一人ひとりの技術が強調されていると思うんですけど、プレミアリーグっぽいというか、より強度の高いプレーを監督は求めてきますね。

 だから、すごく身体にもきますし、足にも来る。最初は練習についていくのに必死でしたよ。今はだいぶ慣れてきましたし、このスタイルが自分の身体に沁みつけば、もっと徳島のために貢献できるんじゃないかって。今は楽しみのほうが大きいですよ」

── 柿谷選手のプレースタイルも変わるのでしょうか。

「根本的な部分は変えるつもりはないですし、変わるとも思ってないです。ただ、求められることは当然やらなければいけない。強度だったり、プレーの連続性だったり。ボールを奪うのは僕たち(前線)の仕事みたいな感じなので、やりがいはすごくあります。

 練習の内容もそうですけど、若い選手はこういう監督と出会えたらサッカーがうまくなるだろうなと感じます。自分が若い頃に会っていたらどうなっていたかはわかりませんけど、今の時代に合った監督だと思いますね」

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