識者5人がJ1全順位を予想。その多くが横浜FM&川崎の「2強時代」の終焉を匂わす (2ページ目)
ACLが大きなハンデとなりそうな横浜FMと川崎
代わって優勝のチャンスを得るのは広島とC大阪
中山 淳氏(サッカージャーナリスト)
1位 セレッソ大阪
2位 サンフレッチェ広島
3位 横浜F・マリノス
4位 川崎フロンターレ
5位 鹿島アントラーズ
6位 FC東京
7位 名古屋グランパス
8位 浦和レッズ
9位 ヴィッセル神戸
10位 サガン鳥栖
11位 北海道コンサドーレ札幌
12位 ガンバ大阪
13位 柏レイソル
14位 湘南ベルマーレ
15位 アルビレックス新潟
16位 アビスパ福岡
17位 京都サンガF.C.
18位 横浜FC
川崎"1強"時代が終焉した印象のJ1だが、横浜FMと川崎の2チームが最後まで優勝を争った昨シーズンのような展開にはならないと予想する。なぜなら、今シーズンはACL(AFCチャンピオンズリーグ)のグループステージが、優勝争いの佳境を迎える時期にあたる9月下旬から12月上旬に予定されているからだ。
天皇杯王者としてACLに挑むJ2のヴァンフォーレ甲府は別として、横浜FMと川崎にとって、この時期にACLを戦うことは大きなハンデとなるはず。そこで、優勝のチャンスが巡ってきそうなのが、昨シーズンのルヴァンカップ王者でリーグ3位に躍進した広島と、香川真司(シント・トロイデン→)の加入で注目を集めるC大阪(昨シーズン5位)だ。
広島は、ミヒャエル・スキッベ監督のサッカーが浸透しているうえ、大幅な戦力の入れ替えもないため、優勝争いに加わることは確実だろう。安定感はリーグ屈指と言える。
一方のC阪は、課題の決定力不足を解消すべくFWレオ・セアラ(横浜FM→)を獲得し、さらにパス供給源としてクロスが武器のMFジョルディ・クルークス(福岡→)も補強。MF清武弘嗣が開幕前の負傷で出遅れるのは誤算だが、広島以上に飛躍する可能性を秘めたチームと言える。古巣に復帰した香川の加入もプラスに作用するはずで、悲願の初優勝も夢ではないだろう。
その他、DF昌子源(G大阪→)とDF植田直通(ニーム→)が復帰して常勝軍団のアイデンティティを取り戻そうとしている鹿島、アルベル体制2年目のFC東京、そしてFWキャスパー・ユンカー(浦和→)が加入した名古屋も、上位争いに食い込んでもおかしくないポテンシャルを持ったチームと言える。
一方、残留争いはさらに予想が難しい。今シーズンは最下位のみが降格となるが、その1枠は昇格組の横浜FCと予想。開幕前の積極補強策からは残留への意思が伝わるが、戦力の入れ替えが激しすぎる印象は否めない。チーム作りが遅れるようだと、早い時期に残留争いから脱落する可能性もあるだろう。
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