識者が選んだ今季JリーグMVPと新人王。2022シーズンのナンバーワンプレーヤーは誰か (3ページ目)

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今季の活躍も将来性も確かな新人王は?

杉山茂樹(スポーツライター)

新人王:藤田譲瑠チマ(横浜FM)

 チアゴ・アルカンタラ(スペイン)とエンゴロ・カンテ(フランス)、さらにはかつてのジャン・ティガナ(フランス)を足して3で割ったような、従来の日本選手の枠を大きく超えた選手だ。

 父親はナイジェリア出身だそうだが、アフリカというより欧州サッカーの匂いを漂わせる。その独得のボール操作、リズム感、身のこなしは、カタールW杯の舞台でも異彩を十分放てたはず。

 五輪チームに留めておくにはもったいない人材だ。森保一監督には、A代表に抜擢する勇気と余裕が欲しかった。

小宮良之(スポーツライター)

新人王:中野伸哉(鳥栖)

 率直に言って、突き抜けた選手はいなかった。

 リーグ戦での活躍度で言えば、得点ランキング上位の細谷真大(柏)、日本代表にも選ばれたボランチである藤田譲瑠チマ、FC東京でレギュラーを取った松木玖生になるだろう。ルヴァンでの活躍も含めると、18歳の北野颯太(C大阪)も面白い。

 しかし将来性で言うと、田中聡(湘南→コルトレイク)、中野伸哉の2人に非凡さを感じ、最後まで躍進した鳥栖でプレーした後者を選んだ。

原山裕平(サッカーライター)

新人王:細谷真大(柏)

 超大物ルーキー松木玖生、優勝チームで存在感を放った藤田譲瑠チマも捨てがたいが、8ゴールと目に見える結果を出した点で、細谷真大を新人王に推す。

 背筋を伸ばした走り姿が印象的で、鋭い抜け出しとゴール前での落ち着いたフィニッシュワークが光った。

 終盤に失速したのは来季への持ち越し課題ながら、常に危険な匂いを醸す若き日本人ストライカーの台頭を素直に喜びたい。

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