福西崇史の2022シーズンJ1順位予想。一強の川崎を脅かすのはどこか (4ページ目)

  • 篠幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by Sano Miki

【序盤に勢いに乗ったチームが可能性大】

 昨季、ギリギリで残留となった湘南ベルマーレは、引き続き山口智監督が率いるのは好材料。さらに、永木亮太、米本拓司ら経験豊富な選手を獲得できたのは大きな補強だが、課題の得点力不足解消という面では物足りない。決定的な仕事ができる選手が出てこなければ、今季も難しいシーズンになるだろう。

 王者・川崎が2連覇中ということもあり、リーグ全体が「打倒川崎」に燃えているだろう。ただ、今季は監督交代や選手が大きく入れ替わったチームが多く、またコロナ禍の影響で海外の監督や新加入選手の合流が遅れるなどの、チーム作りで読めない部分が多い。

 11月後半から開幕するカタールW杯の影響で、リーグは11月頭に終了する過密日程となっており、とくにACL組はシーズン途中でチームに修正を加える時間はほとんどない。そんななかで、やはりベースができあがっているチームが優位になる。チーム作りにもたついたところを出し抜いて、序盤に勝ち点を獲得したチームがそのまま勢いに乗って上位に進出する可能性は大いにある。

 一強状態のなか、川崎以外のチームがどれだけ躍進してくるかが楽しみなシーズンだ。

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ふくにし・たかし/1976年9月1日生まれ。愛媛県出身。新居浜工業高校から1995年にジュビロ磐田入り。ボランチのポジションで活躍し、チームの黄金期の主力としてプレーした。日本代表では02年日韓W杯、06年ドイツW杯に出場。国際Aマッチ64試合出場7得点。その後、FC東京、東京ヴェルディでプレーし、2009年に現役引退。現在は解説者として活躍中。

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