J2で識者が注目する監督、選手は?「毎回しっかりしたチームを作る」「将来有望な16歳」「J1移籍もある」 (2ページ目)

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 このなかで、現実的な昇格の可能性が一番ありそうなのは、ユン・ジョンファン監督率いる千葉のように見える。ユン・ジョンファン監督は千葉を率いる前に鳥栖やC大阪でJ1の実績があるし、昨季後半戦も8位まで順位を上げてフィニッシュしていますしね。

杉山茂樹氏(スポーツライター/以下:杉山) 千葉は財力もそれなりにあるから、お金の使い道さえしっかりしていれば昇格しておかしくないチーム。ただ、絶対に昇格しなければいけないという雰囲気が感じられない。そういうクラブの体質みたいなものを感じてしまうんです。

 それは、昨季終盤まで残留争いをしていた大宮にも同じことが言えますね。しかも大宮は、シーズン途中から日本サッカー協会の元技術委員長の霜田正浩さんが指揮を執っているわけで、いろいろな意味で大注目です。少し前まで日本サッカーの中枢にいた人物が財力のある大宮を率いて2年目も昇格できないとしたら、技術委員長職の重みのなさを感じてしまいますから。

中山淳氏(サッカージャーナリスト/以下:中山) 監督というわけではないですが、僕が個人的に注目しているのは、昨季山口で途中退任した渡邊晋さんが今季からピーター・クラモフスキー監督の右腕として山形のコーチに就任したことです。

 渡邊さんは元甲府のCBで、その後仙台に移籍して引退後に仙台で指導者キャリアを始めたのですが、個人的に仙台の監督をしていた頃からその手腕に注目していました。その人があえてコーチとしてクラモフスキー門下に加わったのは、おそらく監督として学べるものが多いと踏んだからだと思うんですよ。

 そうだとすると、彼の今後のキャリアが楽しみだなって思いまして。最近、日本人の若い指導者で戦術的トレンドを積極的に取り入れたサッカーを標榜する人が増えていますが、個人的にそのなかで注目している指導者なので、クラモフスキー監督の下でレベルアップしてもらって、いずれは甲府に戻って監督をしてもらいたいと密かに思っています(笑)。

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