中村俊輔が語る、指導者としての理想像。「落合博満さんは本当に細かいところまで見ている。俺もそっち系だな」 (5ページ目)
【栄光も挫折もすべて己の糧】
「いろんなチームでいろんな経験をさせてもらったから、いろんなことが見えてくるじゃん? こういうタイミングで指導者がこの言葉をかけると選手は覚醒するんだなとか、逆に何も言わないほうがいいんだなとか。ほとんど後者のパターンだけどね。選手自身で考えてやったほうが、特に若いヤツは爆発的に伸びたりするから。
監督は自分に結果がのしかかってくるから言っちゃうけど、俺なら『ああやれ』『こうやれ』とは言わない。『こういうエリアでこうやると、もっとよくなるんじゃない?』とかは言うよ。そういうのは長くやって、いろんなものを見てきたからこそ感じるよね。今は、ため込んでいるって感じ」
40歳を超えて続く現役生活は、自身にとって何よりの宝だ。栄光も挫折も、すべて己の糧になっている。
中村俊輔のサッカー人生の挑戦は、まだまだ先へと続いていく。
サッカー「黄金世代」15人の証言集
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