浦和レッズに来て半年。ユンカーには日本で決めた「特別なゴールがある」

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

──とはいえ、フットボールでは何が起きても不思議ではない。可能性はゼロではないと思います。

「確かに。それがこのスポーツの良いところですね。たとえば5、6年前に、僕がそのうちアジアのベストチームのひとつでプレーするなんて言ったら、皆の笑い物になっていたはずです。でも僕は今、ここにいて、チームのトップスコアラーになっています」

 浦和には現在、デンマーク代表招集経験を持つアレクサンダー・ショルツも在籍している。7月にユンカーを追うように、加入した実力者だ。「デンマークの国内リーグでもっとも高く評価されていたDFのひとりです。間違いなく、他の欧州のクラブも欲しがっていたはずです」と、ユンカーは28歳の同胞を評する。

 つまり、現在のJリーグは欧州の優れた選手にも、プレーしてみたいと思わせる場所になっている。ユンカーもここでさらに成長できると感じているようだ。

「Jリーグのレベルは本当に高いと思います。特に選手たちの優れた技術には、僕も驚かされました。これまで対戦したなかでは、ヴィッセル神戸の印象が強く残っていますね。ただ下位のチームもしぶとく、簡単に勝てる相手はひとつもないです。自分も努力を続けて、もっと良い選手になりたいと思います」

 欧州で実績を積んだ選手も集まるリーグには、欧州のクラブや代表の首脳陣も注目し始めているのではないか。そこでコンスタントに活躍すれば、20代後半とはいえ、母国の代表から声がかかるかもしれない。

「何よりもまず、浦和で重要な選手になりたいです」とユンカーは続ける。

「そして常に、こうしてフットボールができている喜びを忘れず、感謝したいです。今季は出だしこそ良かったけれど、ここ2カ月ほど、満足に出番を得られていません。いま一度、定位置確保にチャレンジして、多くのゴールを奪えるようにしたいですね。その先のことはわからないですが、最善を尽くせば、どんなことでも起こりうるはずだと思っています」
(おわり)

キャスパー・ユンカー
Kasper Junker/1994年3月5日生まれ。デンマーク・ヴァイレ出身。浦和レッズ所属のFW。ラナースFCでプロキャリアをスタートさせ、その後オーフスGFやACホーセンスでプレーした後、ノルウェーのスターベクIFへ。2020年は同国のFKボデ/グリムトでシーズン27ゴールと活躍し、得点王とMVPを獲得。チームの初優勝に貢献した。2021年4月に浦和レッズへ移籍し、プレーしている。

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