中村憲剛と佐藤寿人が断言。この2人の監督が日本サッカーを劇的に変えた (5ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

佐藤 いや、本当に選手にとってどんな監督に出会うかは大事ですよ。

中村 ただ、どの監督の下に行っても学びはあって、それをどうやって糧にして成長していくかというのは不変な部分。そうやって選手に影響力を与えるという意味でも、監督業というのは病みつきになるんだろうなと思います。監督をやった人は、監督しかできないと聞きますからね。

 今、僕はU−17日本代表のロールモデルコーチを務めているんですけど、ちょっと指導したことを選手たちがうまくやってくれるだけで、かなりうれしい(笑)。そう考えると、あれだけ決定権を持っている監督の勝った時の喜びは、想像もつかないですよ。

(後編につづく)

【profile】
中村憲剛(なかむら・けんご)
1980年10月31日生まれ、東京都小平市出身。久留米高校から中央大学に進学し、2003年にテスト生として参加していた川崎フロンターレに入団。2020年に現役を引退するまで移籍することなく18年間チームひと筋でプレーし、川崎に3度のJ1優勝(2017年、2018年、2020年)をもたらすなど黄金時代を築く。2016年にはJリーグ最優秀選手賞を受賞。日本代表・通算68試合6得点。ポジション=MF。身長175cm、体重65kg。

佐藤寿人(さとう・ひさと)
1982年3月12日生まれ、埼玉県春日部市出身。兄・勇人とそろってジェフユナイテッド市原(現・千葉)ジュニアユースに入団し、ユースを経て2000年にトップ昇格。その後、セレッソ大阪→ベガルタ仙台でプレーし、2005年から12年間サンフレッチェ広島に在籍。2012年にはJリーグMVPに輝く。2017年に名古屋グランパス、2019年に古巣のジェフ千葉に移籍し、2020年に現役を引退。Jリーグ通算220得点は歴代1位。日本代表・通算31試合4得点。ポジション=FW。身長170cm、体重71kg。

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